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Libretto U100/190DSWにDebian/GNU Linux sarge

(メーリングリスト:[tlinux-users-j:03830]の投稿者より、続きの情報)



Libretto U100へのLinuxシステムのインストール及び動作確認
の報告メールを送信致します。

先週、先にメーリングリストへ投稿(Article 3830)しました「Debian辞典」
ベースのインストール報告から、「Debian/GNU Linux徹底入門(第3版)」
に沿ったセットアップに切替えての作業になりました。


A). 導入時メモ
書籍付属CD-ROM or DVD-ROMでブート・アップできました。
boot:オプションは
vga=0x361
とするとWXGAをいっぱいいっぱいに使用したコンソールになります。
私は"linux26 vga=0x361"としました。
作業にはDVDドライブPanasonic製LF-P767、補助としてFDDはSharp製CE-FDD04
を使用しました。手順は書籍に準じて問題ありませんでした。

※Hibernation機能を使用する場合は、swapパーティションサイズはU100
の搭載メモリより大目に確保する方が良いでしょう。

B). X Window Systemメモ
御社情報ページ、
Turbolinux 10 Desktop Series Update Kit 3 / kernel-2.6.0-21 -Install from DVD dock -Select "vesa"
の欄外に記載されているmodelineで正常に動作しています。
--- /etc/X11/XF86Config-4より抜粋
Section "Monitor"
Identifier "Generic Monitor"
HorizSync 30-60
VertRefresh 40-75
Option "DPMS"
Modeline "1280x768" 90 1280 1328 1552 1704 768 768 788 808 +hsync +vsync
EndSection
--- /etc/X11/XF86Config-4より抜粋ここまで

C). Linux Kernelメモ
a). Linux 2.6.13.1
後に続いています、無線LAN(ポイントC-b)および、ハイバネーション・
サポート(ポイントC-c)のため、Debianオフィシャルではないカーネル・
ソース・コードを入手。選択基準は
Hibernationパッチの安定版で指定されていること
です。
ポイントは先日メーリングリストに投稿させて頂いたメッセージに書いて
ある通りです。
今回は、先日作成したカーネル・パッケージを上記ポイントA〜B作業後
にdpkg -i <パッケージ>でインストール、問題無く動作しています。
カーネル再構築手順については「徹底入門 11.5 Debianのカーネル・
パッケージをインストールする」、「徹底入門 CHAPTER B.4 主なカーネル
設定項目」及び「Debian辞典 8.11 独自のカーネルをビルドしたい」
が詳しく解説しています。

また、先日も書きましたがカーネル構築時はIDE関連のモジュールを組み
込み(make menuconfigでYに指定)にすることと、手引にある make-kpkg
の --initrdオプション指定は無しで構築しました。

添付ファイル'dot.config-09'を参照下さい。

b). Wireless LAN
御社情報ページ「無線LANについて」に掲載されている、
「Atheros無線LANのドライバについての情報」
http://sourceforge.net/projects/madwifi/
や、
http://www.marlow.dk/site.php/tech/madwifi
より最新安定版を入手、特に2つ目のURLにはaptラインがありますので、
書籍に手引に従いDebianシステムに取り込めるようにします。
以下のdebパッケージ
madwifi-source_<YYYYMMDD>_all.deb
madwifi-tools_<YYYYMMDD>_i386.deb
これらから
madwifi-module-<カーネルバージョン>.deb
をbuildします。

また、U100上では動作確認はできていませんが、一部Turbo Gモードサポート
に着手され始めているようです。
--- dmesgより抜粋
ath_rate_onoe: 1.0
ath_pci: 0.9.6.0 (EXPERIMENTAL)
Build date: Sep 25 2005
Debugging version (IEEE80211)
ath0: 11b rates: 1Mbps 2Mbps 5.5Mbps 11Mbps
ath0: 11g rates: 1Mbps 2Mbps 5.5Mbps 11Mbps 6Mbps 9Mbps 12Mbps 18Mbps 24Mbps 36Mbps 48Mbps 54Mbps
=>ath0: turboG rates: 6Mbps 9Mbps 12Mbps 18Mbps 24Mbps 36Mbps 48Mbps 54Mbps
ath0: H/W encryption support: WEP AES AES_CCM TKIP
ath0: mac 7.9 phy 4.5 radio 5.6
ath0: Use hw queue 1 for WME_AC_BE traffic
ath0: Use hw queue 0 for WME_AC_BK traffic
ath0: Use hw queue 2 for WME_AC_VI traffic
ath0: Use hw queue 3 for WME_AC_VO traffic
ath0: Use hw queue 8 for CAB traffic
ath0: Use hw queue 9 for beacons
Debugging version (ATH)
ath0: Atheros 5212: mem=0xcfff0000, irq=11
--- dmesgより抜粋ここまで
U100用のwadwifiは掲載されていませんが「Debian辞典 8.15 無線LANを
使いたい」にある、ドライバインストール後の設定手順は参考になり
ました。


c). Hibernation
 「Debian辞典 8.19 休止状態(サスペンド)を使えるようにしたい」
に詳しくあります。
ただし手引されている、Debianオフィシャルで手に入るカーネルと
パッチでは(現時点では)まだまだ不安定なため、元プロジェクトから
ソースコードと、彼らが指定するカーネルのソースコードを入手します。
パッチ入手は、
Software Suspend 2 for Linux
http://www.suspend2.net/
からどうぞ。
今回安定動作を得られている組合せは以下の通り
Linux kernel 2.6.13.1
linux-2.6.13.1.tar.bz2
Software Suspend 2.2-rc7 for kernel 2.6.13
software-suspend-2.2-rc7-for-2.6.13.tar.bz2
Userspace UI 0.6.1 (for 2.2-rc3 or newer)
suspend2-userui-0.6.1.tar.gz

プロジェクトページの手順説明に従ってパッチを当てた後は
「Debian辞典」に従って下さい。具体的なパッチあては以下のような
感じになりました。

c1). カーネル・ソースコードを展開
$ cd /usr/src
$ bzcat linux-2.6.13.1.tar.bz2 | tar xvf -

c2). パッチ・ソースコードを展開
$ bzcat software-suspend-2.2-rc7-for-2.6.13.tar.bz2 | tar xvf -

c3). Userspace UIを展開
$ zcat suspend2-userui-0.5.3.tar.gz | tar xvf -

c4). それぞれのトップディレクトリ名を確認
ls -ld linux* software-suspend* suspend2-userui-0.5.3* | grep ^d
drwxr-xr-x 18 root root 4096 2005-10-02 02:15 linux-2.6.13.1
drwxr-xr-x 2 root root 4096 2005-09-16 22:02 software-suspend-2.2-rc7-for-2.6.13
drwxr-xr-x 3 root root 4096 2005-07-24 02:41 suspend2-userui-0.5.3

c5). 指定されたパッチの適用方法(http://www.suspend2.net/HOWTO.html#toc2.4)
はカーネル・ソースツリーのトップ・ディレクトリからapplyを打て
とあるので
$ cd linux-2.6.13.1
$ ../software-suspend-2.2-rc7-for-2.6.13/apply
メッセージ"All happy!"が来たらO.K.

c6). Userspace UIのコンパイルとインストール
以下のdebパッケージが必要かも知れません。
パッケージを作成した環境が既にないため、正確なパッケージ名では
ありません。申し訳ないです。
libmng1-dev
libpng?-dev
libjpeg?-dev
zlib1g-dev
libfreetype?-dev
liblcms1-dev
正し、作成時、単に要求されたlib*-devパッケージのインストール
で無問題でしたのでハードルは低いかと思います。
出来上がったbinary(suspend2ui_fbsplashとsuspend2ui_textの2つ)
をmake installして/usr/local/sbinに配置します。
その後、ドキュメントにある通り、一度動作確認をします。
suspend2ui_text -t
確認後「Debian辞典」の8.19の手順へ進んで下さい。

c7). grubの設定
カーネルパッケージ・ビルド中、時間があるので、カーネル・ブート
パラメータresume2を設定します。
具体的には、/boot/grub/menu.lstに以下の1行を追加します。
# kopt_2.6.13=root=/dev/ROOT ro vga=0x361 resume2=swap:/dev/SWAP
ROOTはLinuxシステムのrootパーティション、SWAPはハイバネーション
用に併用したいLinux swapパーティションを指定します。
「徹底入門 11.3 GRUBを設定する」で詳しく扱っています。

c8). hibernateスクリプト設定
無事カーネルパッケージが出来上がり、インストール-再起動まで
うまく行ったら、/etc/hibernate/hibernate.confを編集します。
内容は前回投稿と同じです。
次に/etc/hibernate//blacklisted-modulesに以下の項目を追加しました。
ath_pci
drm
yenta_socket
(ドキュメントに無線LAN、drmとyenta_socketモジュールとの相性問題
が記述されていますので登録しました)

c9). sudoの設定
visudoでhibernateコマンドをユーザーが呼出し出来るようにしておきます。
sudoの設定に関しては「徹底入門 10.3.2 sudo」に詳しくあります。

c10). hibernateしてみる。
Xを起動したまま、Xターミナル上もしくはコマンドを指定して実行
(xterm -e sudo /use/sbin/hibernate)でハイバネート(自動で電源OFF)、
そして電源ONでレジュームすればO.K.
不安定なようなら仮想コンソールに切替えてhibernateしてみて下さい。
私のU100上では、とても安定してHibernate→Resume出来ています。
メモリ1GB搭載のU100でハイバネーションに約1分半、復帰に約1分半
かかる感じです(若干復帰の方が速い感じ)。

添付ファイル'dmesg-init.txt'はLinux boot時、
'dmesg-after_Hibernate-Resume.txt 'はハイバネーション-レジュームを
行った時に採取したdmesgの出力です。

d). 関連Debパッケージ一覧
--- dpkg --list 結果より抜粋
$ dpkg --list
要望=(U)不明/(I)インストール/(R)削除/(P)完全削除/(H)維持
| 状態=(N)無/(I)インストール済/(C)設定/(U)展開/(F)設定失敗/(H)半インストール
|/ エラー=(空欄)無/(H)維持/(R)要再インストール/X=両方(状態,エラーの大文字=異常)
||/ 名前 バージョン 説明

+++-================================-================================-==========================================================
ii hibernate 1.10-1 activates your computer's
suspend functionality
ii kernel-headers-2.6.13.1 1.1.16.LibU100 Header files related to Linux
kernel version 2.6.13.1
ii kernel-image-2.6.13.1 1.1.16.LibU100 Linux kernel binary image for
version 2.6.13.1.
ii madwifi-module-2.6.13.1 20050924-1-onoe+1.1.16.LibU100 Multiband Atheros device
driver for kernel 2.6.13.1
ii madwifi-tools 20050124 Tools for the Multiband
Atheros Driver for WiFi (madwifi)
ii wireless-tools 27-2 Tools for manipulating Linux
Wireless Extensions
$
--- dpkg --list より抜粋ここまで

D). Debian/GNU Linux etch (testing版)への移行について
ポイントA〜Cの作業後、一通り問題のないことを確認し、
backupを採取後、Debian/GNU testing環境への移行を行いました。
移行後、X Window SystemパッケージがXFree86からXorgに変更
になり、自動アップグレード後に設定調整が必要になりました。

現象は、「マウスは動作しているようなのですが、マウス・カーソル
が表示されない」というものです。
対策として"SWCursor"オプションを追加した所、正常に動作して
います。
--- /etc/X11/xorg.confより抜粋
Section "Device"
Identifier "Intel Corporation 82852/855GM Integrated Graphics Device"
Driver "i810"
BusID "PCI:0:2:0"
Option "SWCursor"
VideoRam 64000
EndSection
--- /etc/X11/xorg.confより抜粋ここまで

添付ファイル'xorg.conf 'を参照下さい。

感想など。
主観ですが、搭載されたLCDの細かさに関心させられています。
Windows使用者にシステムフォントが見づらいとかいう意見を聞いたりも
しますが、U100使用になれてしまうと逆に従来のLCDサイズでのギチギチ
にチューンされたフォントがみすぼらしく見え始めている所です(笑。
XもTruetypeがサポートされるようになり、Windowsに見劣りしない、
むしろ全てのフォントを調整できる分、奇麗なんじゃないか?と自賛して
しまいます。

搭載されたパーツランクの高さもスリム・ノートクラスを食っちゃう
パワーで、かつて言われたミニ・ノートクラスのパワー不足を感じさせません。
ちょっと発熱が過ぎる感じはしていますが、インテル製の故仕方がない
と自分を納得させています(^_^;;

これまで主にミニノートをメインマシンに据えて来た事から、昨今の各社
ミニノート・ラインアップを引き上げていた中のU100の発表は私にとって
渡りに船のありがたいものでした。
どの程度のユーザ数が同じ気持を持ったのかは分からないのですが、かつて
日本発PCのシンボルとして紙面を飾ったLibrettoブランドの復活に感謝します。